文献詳細
原著
メニエール病様の経過を呈した錐体部巨大コレステリン肉芽腫の1例
著者: 結縁晃治1 大道卓也1 渡辺周一1 白川武志2 浅利正二2
所属機関: 1岡山大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2岡山大学医学部脳神経外科学教室
ページ範囲:P.871 - P.874
文献概要
メニエール病の病態生理は内リンパ水腫であるとされている1)。内リンパ水腫の成因については,内リンパの分泌過剰によるという説2)と,吸収障害によるという説3)が提起されてきた。今回われわれは,錐体部に発生した巨大腫瘤により内リンパ嚢の正常構造が破壊され,内リンパ液の吸収が障害された結果,内リンパ水腫を生じメニエール病の臨床経過を呈したと考えられる症例を経験しこので報告する。
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