icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科66巻11号

1994年10月発行

文献概要

特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域 腫脹の診断

6.鼻中隔の腫脹

著者: 大久保公裕1

所属機関: 1日本医科大学耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.30 - P.32

文献購入ページに移動
 はじめに
 鼻中隔は鼻腔の構造を形成し,鼻腔を左右に分けるように存在するが,本項では,鼻中隔が腫脹をきたすとき,どのような症状を形成し得るのか,また実際の臨床の場において鼻中隔の腫脹をみたとき,どのような疾病を考慮すべきか,その鑑別診断を中心として述べる。
 解剖的には鼻中隔は前方の軟骨の多い部分(鼻尖軟骨,中隔軟骨,篩骨垂直板),後方の骨部(篩骨垂直板,鋤骨,口蓋骨鼻稜)とそれを左右で覆う皮膚と粘膜とから構成されている。一般に腫脹を呈する疾患は外傷,炎症,腫瘍であるが,鼻中隔では原発性の腫瘍は少なく,外鼻の腫脹を伴わない鼻中隔の腫瘍はまれである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?