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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科66巻11号

1994年10月発行

特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域 腫脹の診断

8.眼球突出

著者: 宮田守1

所属機関: 1自治医科大学耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.41 - P.47

文献概要

 はじめに
 眼球突出の原因は様々であるが,耳鼻咽喉科医が扱う(耳鼻咽喉科に紹介されてくる患者の)眼球突出はほとんどが一側性の眼球突出である。患者が眼球突出を自覚した場合,まず眼科を受診することが多く,眼球突出の訴えで耳鼻咽喉科を受診する場合,その約60%は眼科からの紹介であるとされている1〜3)。これは,その原因が鼻・副鼻腔にある場合でも鼻症状が少ないこと,あるいは鼻閉,鼻汁などの症状があっても眼球突出という顔貌の変化が目立つため,患者が外見上の症状をもとに医療機関を訪れるためであろう。鼻・副鼻腔に原因がある場合でも比較的早期には鼻・副鼻腔に関する症状に乏しい傾向は良性疾患に多く認められるが,これに対して悪性腫瘍では早期に鼻・副鼻腔に関する症状が強く出現するため眼科を最初に受診する率は良性のそれと比較すると少ないとされている3)。本項では鼻・副鼻腔以外の疾患については概略にとどめ,主に鼻・副鼻腔に起因する眼球突出についてその診断のポイントを述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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