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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科66巻12号

1994年11月発行

トピックス メディカルフォトテクニック

4.喉頭写真の撮り方

著者: 田中信三1 田辺正博1

所属機関: 1大阪赤十字病院耳鼻咽喉科・気管食道科

ページ範囲:P.961 - P.970

文献概要

 はじめに
 喉頭の撮影は,かつては,35mmのスライド用ポジフィルムによるスチール写真が主流であったが,ビデオカメラや録画機器,ビデオプリンターの性能が飛躍的に向上した現在では,ビデオ録画像のプリント写真でもスチール写真に見劣りしない程度のものが撮れるようになっている。ビデオ録画は,もちろん,スチール写真の撮影に比べて高価な機器を必要とするが,喉頭の撮影においては,呼吸や発声に伴う喉頭の動態を観察・評価できる点やストロボ光源によって声帯振動を観察・評価できる点,患者の声が同時に録音できる点がスチール写真よりも優れている。
 喉頭の病変や動態を撮影する目的は,主として,1)学会や学術講演の際に症例を呈示するため,2)症例報告などの論文に用いるため,3)カルテの記載に用いるため,そして,4)患者への病状説明に利用するためである。これらのうち,1)の学会での症例呈示については,ビデオによる動画の方がスチール写真よりインパクトが強いうえに臨床像が判りやすいことが多く,4)の患者への説明についても,その場で再生しながら説明できるビデオ録画が便利である。また,2)や3)の論文やカルテ記載についても,ビデオ録画像から最も適当な喉頭の静止画をプリントアウトして使用するのが実用的であり,その解像度はスチール写真より若干劣るものの,多くの場合,ほとんど問題にならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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