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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科66巻12号

1994年11月発行

原著

治療が有効であった,進行性鼻壊疽症状を呈したT細胞リンパ腫の1症例

著者: 入義典子1 平田圭甫1 三輪啓志1 大野敏之2

所属機関: 1県立総合塩浜病院耳鼻咽喉科 2三重大学医学部附属病院第2内科

ページ範囲:P.991 - P.995

文献概要

 はじめに
 進行性鼻壊疽は鼻部を中心に顔面,口蓋などに進行性の壊死性・肉芽腫性病変を起こす疾患群を総称する臨床的名称である。
 Walton1)によりWegener肉芽腫症,細網肉腫,悪性肉芽腫の3型に分類され広く用いられていたが,診断に際し病理組織学的に炎症か腫瘍かで迷うことが多く,その後も多種多様の名称が用いられ,混乱を招いてきた。現在,進行性鼻壊疽は非腫瘍性病変と腫瘍性病変に大別され,免疫組織学的検索や遺伝子解析により,腫瘍性病変の大部分はT細胞型リンパ腫とする考え方が主流になってきている2〜6)。従来,進行性鼻壊疽は予後が不良で,診断されてからの生存率は非常に低かった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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