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原著
三叉神経第Ⅲ枝領域痛を初発症状とした術後性上顎嚢胞の1症例
著者: 山田光輝1 石原之法1 島田早苗2 相原康孝3
所属機関: 1日本医科大学附属多摩永山病院麻酔科 2日本医科大学附属多摩永山病院耳鼻咽喉科 3神尾記念病院
ページ範囲:P.146 - P.149
文献購入ページに移動術後性上顎嚢胞は顔面の疼痛をきたす耳鼻科的疾患としてよく知られている。症候性三叉神経痛のうち一般的に頬部から上顎歯敵部にかけての三叉神経第Ⅱ枝領域の放散痛を訴え,さらに頬部腫脹や複視,眼球突出,眼窩深部痛などの眼症状があり,副鼻腔手術の既往があれば比較的診断は容易な疾患である。われわれは,嚢胞が側頭下窩に進展した術後性上顎嚢胞で,三叉神経第Ⅲ枝領域痛を初発臨床症状としたため,あたかも特発性三叉神経痛のようであった症例を経験したので報告する。
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