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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科66巻4号

1994年04月発行

原著

大阪大学耳鼻咽喉科におけるアスピリン喘息の現況

著者: 荻野敏1 別所佳代子1 後藤啓恵2 原田保1 入船盛弘3

所属機関: 1大阪大学医学部鼻咽喉科学教室 2紀南病院耳鼻咽喉科 3府立羽曳野病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.321 - P.324

文献概要

 はじめに
 アスピリン喘息(aspirin-induced asthma:AIA)は,アスピリン過敏症,喘息,鼻茸を3主徴とする疾患である。臨床的には3主徴以外にも,鼻アレルギー様の鼻炎(鼻過敏症),副鼻腔炎などを伴うことから当科と関係の深い疾患といえる。このAIAについてわれわれは耳鼻咽喉科の立場からいくつかの報告1〜9)を行ってきた。それらにより臨床症状の合併頻度,特徴などについてはかなり明確になってきたといえるが,AIAそのものの発生頻度,鼻茸,副鼻腔炎などの疫学的検討はいまだ十分とはいえない。
 今回,現在までに経験したAIA患者の臨床統計を報告すると同時に,他の鼻疾患の疫学的検討を行った。それにより,鼻茸患者に占めるAIAの頻度が予想以上に高率であったなど,いくつかの興味ある成績が認められたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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