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原著
老人性難聴と耳鳴
著者: 八木昌人1 川端五十鈴1 佐藤恒正2 鳥山稔3 山下公一4 牧嶋和見5 村井和夫6 原田勇彦7 岡本牧人8
所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター耳鼻咽喉科 2東京警察病院 3国立国際医療センター 4金沢医科大学 5産業医科大学 6岩手医科大学 7東京大学 8北里大学
ページ範囲:P.415 - P.418
文献購入ページに移動高齢化社会の到来とともに,今後耳鼻咽喉科領域においても生理的な老化現象への対応の増加が予想される。そのため,厚生省長寿科学総合研究“高齢者の聴覚障害に関する研究班”(以下,高齢者聴覚研究班と略)は,こうした状況への対応の一歩として,高齢者の聴力の実態調査をおこなった1)。その結果,高齢者が聴力の低下とともに,耳鳴による「きこえにくさ」を訴えることが少なくないことが明らかとなった。そこで,今回私どもは前述の実態調査をもとに老人性難聴と耳鳴との関係について検討し,生理的な聴力閾値の上昇が耳鳴に及ぼす影響について考察をくわえた。
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