文献詳細
講座 頭頸部外科に必要な局所解剖・17
文献概要
咽頭のリンパ管
咽頭では,全体にわたり粘膜にリンパ管網が発達している(図1)1)。粘膜リンパ管は層をつくり,深層ほど太く,網目があらくなる。部位別にみると上部の後壁および口蓋扁桃付近,すなわちWal-deyer扁桃輪のあたりでは密度も大で管腔も広く,梨状陥凹の付近がこれに次ぐ。また側方と正中部とを比較すると,密度と太さは側方で大で,正中部で小となる。咽頭の前壁,後壁のいずれにおいても,粘膜リンパ管には正中線で左右の交叉が認められる(図22),ただし壁外に出てしまうと左右の交叉はない)。以上から,上方の後壁,口蓋扁桃付近,梨状陥凹,側縁が咽頭リンパ管の流出路として大切なことが予想できる。
咽頭では,全体にわたり粘膜にリンパ管網が発達している(図1)1)。粘膜リンパ管は層をつくり,深層ほど太く,網目があらくなる。部位別にみると上部の後壁および口蓋扁桃付近,すなわちWal-deyer扁桃輪のあたりでは密度も大で管腔も広く,梨状陥凹の付近がこれに次ぐ。また側方と正中部とを比較すると,密度と太さは側方で大で,正中部で小となる。咽頭の前壁,後壁のいずれにおいても,粘膜リンパ管には正中線で左右の交叉が認められる(図22),ただし壁外に出てしまうと左右の交叉はない)。以上から,上方の後壁,口蓋扁桃付近,梨状陥凹,側縁が咽頭リンパ管の流出路として大切なことが予想できる。
掲載誌情報