文献詳細
原著
文献概要
はじめに
耳鼻咽喉科領域の異物症例は気道,食道,外耳道に介在するものが中心である。部位により異物の種類は異なり,年齢による違いもある。生活様式や社会環境によっても影響を受けるため,年代によって変遷し,地域によっても差がみられる1)。体表在性の外傷性異物迷入の頻度は低い。その多くは異物停留による遅発性症状により診断されるため,停留期間も長い。発症機転に関する病歴聴取ができない,異物刺入直後の症状がない場合など診断に苦慮する要因も加わるためと考えられる。今回われわれは1年以上経過した後,鼻屋皮下に埋没した鉄片異物を摘出した症例を経験したので文献的考察を加えて報告する。
耳鼻咽喉科領域の異物症例は気道,食道,外耳道に介在するものが中心である。部位により異物の種類は異なり,年齢による違いもある。生活様式や社会環境によっても影響を受けるため,年代によって変遷し,地域によっても差がみられる1)。体表在性の外傷性異物迷入の頻度は低い。その多くは異物停留による遅発性症状により診断されるため,停留期間も長い。発症機転に関する病歴聴取ができない,異物刺入直後の症状がない場合など診断に苦慮する要因も加わるためと考えられる。今回われわれは1年以上経過した後,鼻屋皮下に埋没した鉄片異物を摘出した症例を経験したので文献的考察を加えて報告する。
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