文献詳細
文献概要
原著
接着スプリント(フィックストン®)による簡単な埋没耳矯正法
著者: 木村正1 米村信義1
所属機関: 1静岡市立静岡病院形成外科
ページ範囲:P.360 - P.363
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埋没耳は欧米ではかなりまれな奇形とされているが,わが国では唇裂と並び頻度の高い耳介奇形である1,2)。治療は埋没状態の恒久的な解除が目標となり,観血療法と非観血療法が行われている。生後早期の耳介軟骨が柔らかく可塑性の時期には非観血療法が有効であり,種々の矯正具による非観血療法が考案され報告されている3,4)。これらは十分な効果を発揮するものであるが,製作にあたり特殊な材料や工具を必要とするものが多く,多忙な外来中に簡単に矯正具を製作し装着指導することは困難である。このため特殊な材料や工具を必要とせずに簡単に装着でき,しかも矯正効果が今までの矯正具と変わらない接着スプリントによる矯正法を考案した。
埋没耳は欧米ではかなりまれな奇形とされているが,わが国では唇裂と並び頻度の高い耳介奇形である1,2)。治療は埋没状態の恒久的な解除が目標となり,観血療法と非観血療法が行われている。生後早期の耳介軟骨が柔らかく可塑性の時期には非観血療法が有効であり,種々の矯正具による非観血療法が考案され報告されている3,4)。これらは十分な効果を発揮するものであるが,製作にあたり特殊な材料や工具を必要とするものが多く,多忙な外来中に簡単に矯正具を製作し装着指導することは困難である。このため特殊な材料や工具を必要とせずに簡単に装着でき,しかも矯正効果が今までの矯正具と変わらない接着スプリントによる矯正法を考案した。
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