文献詳細
原著
鼻腔神経内分泌癌の1例
著者: 松田秀樹1 佃守1 古川政樹1 山本博子1 加賀潤1 北村均2
所属機関: 1横浜市立大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2横浜市立大学医学部附属病院病理部
ページ範囲:P.399 - P.404
文献概要
鼻・副鼻腔の悪性腫瘍で,従来未分化癌あるいは嗅神経芽細胞腫に分類されていたもののなかに,免疫組織化学染色あるいは電子顕微鏡での検索によって,神経内分泌癌(neuroendocrine car-cinoma)と診断される症例の存在が1980年以降知られるようになった1,2)。しかし,本邦においては鼻腔神経内分泌癌の報告は,1980年から,わずかに8例見られるのみである1,3〜6)。
今回われわれは,免疫組織化学的検索によって,鼻腔神経内分泌癌と診断された症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する。
掲載誌情報