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トピックス 下咽頭・頸部食道癌の治療とその成績
1.下咽頭癌—大阪府立成人病センターでの経験
著者: 吉野邦俊1 佐藤武男1 藤井隆1 稲上憲一1 橋本典子1 上村裕和1 長原昌萬1 市野直樹1 馬谷克則2
所属機関: 1大阪府立成人病センター耳鼻咽喉科 2大阪船員保険病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.577 - P.582
文献購入ページに移動下咽頭癌は頭頸部癌のうち最も予後不良の癌の1つである。それは診断時にはすでにリンパ節転移をきたした進行癌(stage III,IV)が圧倒的に多いことが大きく影響している。この状況は昔も現在も変わっていない。しかし,治療法についてわれわれの経験を振り返ってみると,30年前は無治療と姑息照射が約半数を占めていた1)が,最近の10数年間では18%と大きく減少している。これは再建手術や全身管理などの進歩などによって,積極的な手術が行われるようになったことを反映しており,徐々にではあるが成績は向上してきている。
本稿では本癌に対する最近の当科での治療法とその成績について述べる。
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