icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科67巻7号

1995年07月発行

トピックス 下咽頭・頸部食道癌の治療とその成績

3.下咽頭癌の治療とその成績—九州大学

著者: 倉富勇一郎1 冨田吉信2 益田明典3 山本智矢1 熊本芳彦1 井之口昭1 山下弘之1 藤賢史1 小宮山荘太郎1

所属機関: 1九州大学医学部耳鼻咽喉科 2国立病院九州がんセンター頭頸科 3国立九州医療センター耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.591 - P.596

文献概要

 はじめに
 下咽頭癌は頭頸部癌のうちで最も予後不良の癌である。進行癌が多いこと,また原発巣,頸部の制御が困難であったり,制御できても遠隔転移をきたしやすいことがその原因とされている。当科では1976年に頭頸部癌の放射線治療としてFAR療法を導入し1),下咽頭癌にも応用して治療成績の向上がみられたが,必ずしも満足のいく結果は得られなかった。その後CDDPを中心とした化学療法を症例に応じて導入し,1988年からはFAR療法後にCDDP・Peplomycinによる化学療法を2クール行い,その後手術を施行する集学的治療を行うことを原則としてきた2)。本稿では,1976年から1992年の17年間に当科を初診し,入院治療を行った97例の下咽頭癌一次症例の治療とその成績について報告し,治療の進展に伴い成績が向上したかどうかにっいて検討を加え,われわれの下咽頭癌に対する治療についての考え方を述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら