文献詳細
手術・手技
気管・気管支狭窄に対するDumon型ステントの使用経験
著者: 野々村直文1 川名正博1 大倉隆弘1 中野雄一1
所属機関: 1新潟大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.880 - P.883
文献概要
手術不能の気管・気管支狭窄による呼吸困難に対し,気管内挿管は有効であるが患者の不快感やquality of life (QOL)の低下は著しいものがある。近年,メタルステントやシリコンステントなど種々の気管用ステントが考案され,使用されるようになってきた。メタルステントはイントロデュサーを用いファイバースコープ下で留置することができ,内科医や胸部外科医でも行える。1990年に発表されたDumon型シリコンステントは,ステントの外側に突起がついており,留置後の移動を防ぐようになっている1)。なおその留置はDumon型硬性気管支鏡(Dumon型ベンチレーションブロンコスコープ)下で行うため,耳鼻咽喉科医が依頼されることが多い(図1)。
われわれは,最近3例の気管・気管支狭窄にDumon型シリコンステントを留置したので,その使用経験を報告する。
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