文献詳細
特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科手術マニュアル—私の方法
唾液腺摘出術
文献概要
耳下腺良性腫瘍に対する手術術式の種類
耳下腺良性腫瘍手術の基本的留意事項としては1)再発防止,2)顔面神経保存,3) Frey症候群の発生防止,4)唾液瘻の発生防止,5)唾液腺機能保存などが考えられ,これらの事項を全て満足させることが理想といえる1,2)。古くは核出術が顔面神経を保存し腫瘍を摘出する方法として多用されたが,その再発率は20〜45%と高いとする報告3)もあり,最近ではその適用は否定的である。その後,再発率が低い方法として浅葉切除術が頻用されるようになった。この方法は文字通り,顔面神経を保護しつつ,腫瘍を含めて浅葉全体を切除する方法であるが,Frey症候群の発生頻度が高く,また術後の唾液腺機能保存にも不利である。そこでこれらの欠点を補うために考えられた方法が部分切除術である。
耳下腺良性腫瘍手術の基本的留意事項としては1)再発防止,2)顔面神経保存,3) Frey症候群の発生防止,4)唾液瘻の発生防止,5)唾液腺機能保存などが考えられ,これらの事項を全て満足させることが理想といえる1,2)。古くは核出術が顔面神経を保存し腫瘍を摘出する方法として多用されたが,その再発率は20〜45%と高いとする報告3)もあり,最近ではその適用は否定的である。その後,再発率が低い方法として浅葉切除術が頻用されるようになった。この方法は文字通り,顔面神経を保護しつつ,腫瘍を含めて浅葉全体を切除する方法であるが,Frey症候群の発生頻度が高く,また術後の唾液腺機能保存にも不利である。そこでこれらの欠点を補うために考えられた方法が部分切除術である。
掲載誌情報