文献詳細
特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科手術マニュアル—私の方法
喉頭の手術
文献概要
はじめに
喉頭全摘出術は喉頭癌に対して1873年Bill-roth (Wien)によって初めて行われた。術式の開発途上には多くの試行錯誤が繰り返され,とくに術後合併症(感染瘻孔,そして肺炎など)のために50%以上の手術死亡がみられた。1920年代になってGluck-Soerensen,Rethi,Croweらによって術式が確立し,喉頭癌はよく治る癌となった。
日本では1950年代に入ってペニシリンなどの普及によって喉頭全摘出術が積極的に行われるようになった。しばらく全摘万能の時代が続いたが,早期癌,中期癌にはアンチテーゼとして音声言語保存が可能な放射線治療,喉頭部分切除術が行われるようになったので,現在では進行癌にのみ全摘出術が適応され,安定した術式として評価されている。
喉頭全摘出術は喉頭癌に対して1873年Bill-roth (Wien)によって初めて行われた。術式の開発途上には多くの試行錯誤が繰り返され,とくに術後合併症(感染瘻孔,そして肺炎など)のために50%以上の手術死亡がみられた。1920年代になってGluck-Soerensen,Rethi,Croweらによって術式が確立し,喉頭癌はよく治る癌となった。
日本では1950年代に入ってペニシリンなどの普及によって喉頭全摘出術が積極的に行われるようになった。しばらく全摘万能の時代が続いたが,早期癌,中期癌にはアンチテーゼとして音声言語保存が可能な放射線治療,喉頭部分切除術が行われるようになったので,現在では進行癌にのみ全摘出術が適応され,安定した術式として評価されている。
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