文献詳細
原著
伝音性難聴を呈した中・内耳奇形の1例
著者: 持木将人1 加我君孝1 中村雅一1 川村理恵1 中村雅子1
所属機関: 1東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.953 - P.957
文献概要
先天性高度難聴には原因不明のものが多いが,その中には内耳奇形によるものの存在が知られている。現在,内耳奇形は高分解能CTやMRIなどの画像診断により詳細な検討が可能になり,MondiniやScheibeなど古典的な分類に当てはまらない様々なタイプが確認され,その中に純音聴力検査で気導骨導差を示す例も少数ながら存在する。今回われわれは伝音性難聴,温度眼振反応が無反応を呈した中・内耳奇形の1症例を経験し,神経耳科学的に検討したので報告する。
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