icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科68巻12号

1996年11月発行

原著

重篤な縦隔洞炎を起こした深頸部感染症の1例

著者: 清水弘則1 児玉章1 武林悟1 篠昭男1

所属機関: 1沼津市立病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.986 - P.989

文献概要

 はじめに
 抗生剤や画像診断の発達した現在では,深頸部感染症から縦隔洞に炎症が波及することは,早期の抗生剤投与と外科的処置により少なくなっている。しかしながら,われわれは,糖尿病と閉塞性動脈硬化症の基礎疾患をもつ患者で,急性扁桃炎から深頸部感染症を生じ,抗生剤投与と頸部に外科的ドレナージを行ったにもかかわらず,さらに急速に縦隔洞炎を生じ,極めて重篤な状態に陥った患者を経験した。経過中に,細菌性ショック,膿胸,肺炎の併発,閉塞性動脈硬化症の悪化による右足壊死がみられたが,集中治療室管理として無事救命し得たので,この経過を文献的考察を加え報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら