文献詳細
原著
上顎洞に発生した類上皮血管腫の1例
著者: 佐伯忠彦1 栗原憲二2 竹田一彦1 小林丈二1 西原信成3
所属機関: 1市立宇和島病院耳鼻咽喉科 2市立宇和島病院病理検査科 3町立吉田総合病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.118 - P.122
文献概要
類上皮血管腫(epithelioid hemangioma,以下EHと略す)は,1969年にWellsら1)によって初めて記載され,1983年にEnzingerら2)が血管内皮細胞の形態学的特徴に着目して命名したまれな良性の腫瘤様病変である。本疾患は頭頸部に好発するが,上顎洞に発生することは極めてまれである。
今回われわれは,左上顎洞に発生し骨破壊を呈したため悪性腫瘍を疑った極めてまれなEHの1例を経験したので若干の考察を加えて報告する。
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