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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科68巻2号

1996年02月発行

文献概要

原著

慢性副鼻腔炎が誘因と考えられた血管性浮腫症例

著者: 西井真一郎1 洲崎春海1 鈴木惠美子1 朝比奈紀彦1 野村恭也1

所属機関: 1昭和大学医学部耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.128 - P.132

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 はじめに
 血管神経性浮腫(angioneurotic edema)は皮下,粘膜下組織に原因不明の発作性限局性浮腫を生じる疾患であり,1882年Quincke1)により報告されて以来,その原因にかかわらずクインケ浮腫と呼ばれている。1888年Osler2)は,血管神経性浮腫のなかで遺伝性を有するものを遺伝性血管神経性浮腫(hereditary angioneurotic edema:HANE)と報告し,遺伝性の有無により遺伝性血管神経性浮腫と血管神経性浮腫に大別した。現在では「神経」は省かれ遺伝性血管性浮腫(HAE)や血管性浮腫(angioedem)と呼ばれている。
 今回われわれは慢性副鼻腔炎が発症の誘因と考えられた血管性浮腫症例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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