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文献概要
原著
回転性めまいで発症した後下小脳動脈解離性動脈瘤症例
著者: 藤井守1 矢部多加夫1 吉本裕1
所属機関: 1帝京大学医学部耳鼻咽喉科学講座
ページ範囲:P.230 - P.234
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頭蓋内に発生する解離性動脈瘤については近年,脳神経外科領域や神経内科領域からの報告が増加している1〜14)。しかし,その多くは主幹動脈に生じるもので,分枝動脈に生じることは極めてまれといわれている2)。組織学的に解離性動脈瘤と確認できたManzら5)の報告では,内頸動脈系では中大脳動脈起始部に多く,椎骨・脳底動脈系では椎骨動脈や脳底動脈に多い。
今回われわれは,回転性めまいで発症し,典型的なワレンベルグ症候群の症状を呈した後下小脳動脈の解離性動脈瘤というまれな1例を経験したので報告する。
頭蓋内に発生する解離性動脈瘤については近年,脳神経外科領域や神経内科領域からの報告が増加している1〜14)。しかし,その多くは主幹動脈に生じるもので,分枝動脈に生じることは極めてまれといわれている2)。組織学的に解離性動脈瘤と確認できたManzら5)の報告では,内頸動脈系では中大脳動脈起始部に多く,椎骨・脳底動脈系では椎骨動脈や脳底動脈に多い。
今回われわれは,回転性めまいで発症し,典型的なワレンベルグ症候群の症状を呈した後下小脳動脈の解離性動脈瘤というまれな1例を経験したので報告する。
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