icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科68巻4号

1996年04月発行

原著

同一耳下腺内に同時に2種類の良性腫瘍を認めた1症例

著者: 假谷伸1 赤木博文1 結縁晃治1 井口郁雄2 西崎和則1 渡辺周一1

所属機関: 1岡山大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2社会保険広島市民病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.312 - P.316

文献概要

 はじめに
 耳下腺腫瘍は頭頸部腫瘍のうち約2%を占め1),比較的よくみられる疾患であるが,その大部分は単発性である。多発性の耳下腺腫瘍としてはワルチン腫瘍が最も多く,その他には,良性腫瘍の悪性転化例や転移性の耳下腺腫瘍などが報告されている。しかし,同一耳下腺内に同時に2種類の良性腫瘍が認められたという報告はまれで,そのなかでも良性多形腺腫とワルチン腫瘍が混在した症例は,筆者らが渉猟しえた範囲では20例の報告がみられるのみである。
 今回われわれは,同一耳下腺の浅葉に良性多形腺腫が,深葉にワルチン腫瘍が同時に存在し,耳下腺腫瘍摘出術により両腫瘍とも摘出した症例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら