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原著
口蓋垂軟口蓋咽頭形成術施行上の問題点
著者: 望月高行1 岡本牧人1 長沼英明1 佐野肇1 設楽哲也1 星野真里子2 後藤文夫2
所属機関: 1北里大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2北里大学医学部麻酔科
ページ範囲:P.399 - P.403
文献購入ページに移動口蓋垂軟口蓋咽頭形成術(Uvulopalatopharyn-goplasty,以下UPPP)1)は,閉塞性睡眠時無呼吸症候群(Obstructive sleep apnea syndrome,以下OSAS)あるいはいびき症に対して有効な手術法と考えられている。一方,OSASの臨床的特徴としては,中咽頭が狭く,舌が大きいといった局所の解剖学的要因と,肥満,心肥大,不整脈,高血圧,多血症,糖尿病といった合併症を伴った全身的な要因が挙げられる。こうした局所的,全身的な要因はしばしば手術および麻酔のリスクファクターとなる。今回,咽頭腔の拡大を目的としてUPPPを施行したOSAS,およびいびき症についての臨床的特徴を検討し,全身麻酔下におけるUPPP施行上の問題点について考察を行ったので報告する。
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