文献詳細
原著
頸部腫瘤を主訴とした顆粒球肉腫の1症例
著者: 熊谷正樹1 桜田隆司1 菅原知広2 伊藤智彦2
所属機関: 1古川市立病院耳鼻咽喉科 2古川市立病院内科
ページ範囲:P.501 - P.504
文献概要
耳鼻咽喉科領域,特に口腔咽頭領域に白血病の部分症状が出現することは古くから知られており,坂口ら1)による急性前骨髄性白血病の報告や,鈴木ら2)による髄外形質細胞腫の報告など諸家により報告されてきた。
顆粒球肉腫(Granulocytic sarcoma)は1811年にBurns3)により初めて報告された疾患で,骨髄細胞由来の腫瘤形成性腫瘍と定義され,古くは緑色腫(Chloroma),骨髄芽球腫(Myeloblas-toma)と呼ばれていた。この他にも単球由来の単球肉腫や単芽球肉腫もこの範疇に含むのが現在は一般的である4)。
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