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原著
旭川市における16年間の花粉飛散状況と日内変動
著者: 金関延幸1 高橋光明2 海野徳二2 熊井恵美3
所属機関: 1かなせき耳鼻咽喉科 2旭川医科大学耳鼻咽喉科学教室 3旭川赤十字病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.768 - P.772
文献購入ページに移動花粉症の原因である花粉の飛散状況を長期的に観察した報告は少ない。本州ではスギ花粉を中心に長期観察報告があるが1),本州とは気候風土の異なる北海道の花粉飛散状況について長期間の報告はみられない。北海道では春の雪解けとともに様々な花粉が飛び始める。それらの中で花粉症を引き起こす主なものは,シラカンバ,イネ科,よもぎ花粉である2〜5)。われわれはこれらの花粉の飛散状況について昭和55年(1980年)以来観測を続けている。今回,昭和55年から平成7年(1995年)までの16年間にわたる旭川市の飛散状況を検討し,さらにシラカンバとイネ科の両花粉について飛散の日内変動を調査したので報告する。
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