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原著
環状13番染色体症候群症例の側頭骨病理所見
著者: 小山悟1 加我君孝2 大平泰行3 小川恵弘4 福嶋義光5
所属機関: 1帝京大学医学部耳鼻咽喉科学講座 2東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室 3埼玉県立小児医療センター耳鼻咽喉科 4埼玉県立小児医療センター病理学 5信州大学医学部衛生学教室
ページ範囲:P.774 - P.777
文献購入ページに移動環状13番染色体症候群(以下,13リング症候群)は13番染色体が環状構造をとる染色体異常症であり,Niebuhr1)はその臨床徴候より13q-症候群の1型として分類している。臨床所見としては,重度の精神発達遅滞,中枢神経の異常,心・腎の奇形,小頭症,鎖肛,生殖器異常,翼状頸などの外表奇形が指摘されており,耳科学的所見として,耳介奇形,低在耳介を認めることがあると報告されている2〜5)。
しかしその側頭骨病理所見については,われわれの検索したところでは報告されていない。今回われわれは13リング症候群の側頭骨病理を観察する機会を得たので報告する。
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