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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科68巻9号

1996年09月発行

医療ガイドライン

鼻咽喉ファイバースコープ洗浄器市販モデルを用いた消毒効果

著者: 板橋隆嗣1

所属機関: 1江東病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.824 - P.829

文献概要

 はじめに
 鼻咽喉ファイバースコープは日常の外来診療に欠くべからざるものになってきている。手軽かつ有用な検査器具であるが,病的な鼻・咽・喉頭の観察による様々な細菌付着の可能性や,気づかぬうちにHB抗原陽性患者,梅毒患者などに使用してしまう可能性を考えると,消毒が十分行われないまま次々と患者に使用することは慎まなければならない。多忙な外来診療においてもファイバースコープの消毒は不可欠であり,人手と時間をかけない消毒法が必要である。
 当施設では鼻咽喉ファイバースコープ使用後はアルコール綿で挿入部を丹念に清拭していたが,先端に向かってしごくために可動部の被覆面が損傷されて先端に寄ってしまい,経鼻的に挿入しにくい状態となり平滑性も失われてしまっていた。被覆面が損傷され,平滑性が失われることは細菌や血液が付着しやすく,また残存しやすくなると考えられる。著者は,挿入部の損傷を生じることなく手軽に用いることのできる鼻咽喉ファイバースコープ消毒器を手作りにて試作し,その消毒効果についてすでに報告済みであるが1),今回はその市販モデルについて同様の成績が得られるか否かの検討を行い得たので,手作りの試作モデルの成績と比較して報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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