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原著
側頭骨線維性骨異形成症の1症例
著者: 鵜木美帆1 矢部多加夫1 森直樹1 鈴木淳一1
所属機関: 1帝京大学医学部耳鼻咽喉科学講座
ページ範囲:P.719 - P.723
文献購入ページに移動線維性骨異形成症(fibrous dysplasia:FD)は,単発性または多発性の良性骨変性性疾患で,大腿骨,脛骨などの四肢に好発し,頭頸部領域では上顎骨,下顎骨に多い。単発性の側頭骨線維性骨異形成症は比較的稀で,本邦では16例1),海外文献でも53例2)の報告があるのみである。側頭部の硬性隆起,外耳道狭窄,伝音難聴を主症状とし,20歳未満の若年者に好発する。若年で発症し,骨成長が止む成人期になると,病変の進行が緩徐になると言われている3)。
今回われわれは,単発性側頭骨線維性骨異形成症症例に外耳道形成術を施行して良好な結果を得,また腫瘍組織の性ホルモンの関与について免疫組織学的に検討したので,若干の考察を加えて報告する。
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