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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科69巻11号

1997年10月発行

原著

発作時に間接ビリルビン値の変動を伴った両側メニエール病例

著者: 西原信成1 暁清文1 柳原尚明1 高田清式2

所属機関: 1愛媛大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2愛媛大学医学部第1内科学教室

ページ範囲:P.761 - P.765

文献概要

 はじめに
 メニエール病の病態とされる内リンパ水腫の原因については,内リンパ管や内リンパ嚢の閉塞1),ウイルス潜伏感染2),内リンパ嚢静脈の循環不全3),血管条の循環障害4),水代謝ホルモンの異常5)など種々の説があるが,まだ不明な点も多く原因は1つではない可能性もある。
 今回,発作時に間接ビリルビン値が低下し,間歇期にはこれが上昇した両側メニエール病の1例を経験した。溶血の程度と聴力閾値やめまい発作との関係から,本例では内耳の血流障害が発症に関与していると考えられた。このような症例の報告はわれわれが文献を調べた限りでは認められないことから,本例の臨床経過の詳細を示すとともに発症機序について考察を加え報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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