文献詳細
原著
文献概要
緒言
抗結核剤による化学療法の発達や予防法の普及,向上により結核性疾患は激減したが,決して根絶されたわけではなく,昭和50年代前半から減少傾向が鈍化しはじめ,特に39歳以下でこの傾向が顕著であるという1)。平成7年には全国で43,078人,東京都においても3,984人の新たな患者が発生している2)。非定型抗酸菌症はむしろ増加傾向であり,免疫不全患者の増加と相まって結核は現在でも極めて重要な感染症である。平成7年以降当科においても3例の喉頭結核症例を経験したので報告し,文献的考察を含めて診療上の問題点などを検討した。
抗結核剤による化学療法の発達や予防法の普及,向上により結核性疾患は激減したが,決して根絶されたわけではなく,昭和50年代前半から減少傾向が鈍化しはじめ,特に39歳以下でこの傾向が顕著であるという1)。平成7年には全国で43,078人,東京都においても3,984人の新たな患者が発生している2)。非定型抗酸菌症はむしろ増加傾向であり,免疫不全患者の増加と相まって結核は現在でも極めて重要な感染症である。平成7年以降当科においても3例の喉頭結核症例を経験したので報告し,文献的考察を含めて診療上の問題点などを検討した。
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