耳鼻咽喉科・頭頸部外科69巻11号

1997年10月発行

原著

外耳道骨腫の1症例

著者： 小泉達朗¹ 矢部多加夫² 今村祐佳子³ 秋間道夫⁴

所属機関： ¹社会保険都南総合病院耳鼻咽喉科 ²帝京大学医学部耳鼻咽喉科学講座 ³帝京大学溝口病院耳鼻咽喉科学講座 ⁴東邦大学医学部第一病理学講座

ページ範囲：P.807 - P.810

文献概要

　はじめに
　外耳道における骨性腫瘍の発生頻度は低く，その中でも外耳道骨腫は比較的稀な疾患とされている。今回われわれは骨腫による外耳道閉鎖により伝音性難聴をきたし，手術的治療を行い良好な経過をとった症例を経験し，外耳道骨腫の病理学的特徴について若干の知見を得たので文献的考察を加え報告する。