文献詳細
原著
文献概要
はじめに
上咽頭の良性腫瘍は悪性腫瘍に比して発生は稀であり,そのなかでは実質性の腫瘍が多く,嚢胞は稀である1, 2)。上咽頭の嚢胞は,先天性のものと後天性のものの鑑別診断が難しく,発生母地,発生部位について様々な分類がなされている3〜9)が,いずれも普及,定着するにはいたらず,汎用される分類法は確立されていない。今回われわれは,上咽頭側壁に発生した上皮嚢胞(epithelial cyst)の1症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
上咽頭の良性腫瘍は悪性腫瘍に比して発生は稀であり,そのなかでは実質性の腫瘍が多く,嚢胞は稀である1, 2)。上咽頭の嚢胞は,先天性のものと後天性のものの鑑別診断が難しく,発生母地,発生部位について様々な分類がなされている3〜9)が,いずれも普及,定着するにはいたらず,汎用される分類法は確立されていない。今回われわれは,上咽頭側壁に発生した上皮嚢胞(epithelial cyst)の1症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
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