文献詳細
原著
カフスボタン状気管孔カニューレ使用中の突発事故について
著者: 緒方洋一1 坂本成子1 今手祐二1 高橋正紘1
所属機関: 1山口大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.207 - P.210
文献概要
カフスボタン状気管カニューレ(レティナ®:以下,レティナ)は気管カニューレの長期装着による諸問題を補い,患者負担を軽減する目的で1980年に開発された1)。それ以来多くの領域で利用されているが,レティナ装着に伴う重篤な合併症や事故は報告されていない。今回われわれはレティナを装着した2症例で,スピーチバルブ着脱の際誤ってレティナ本体を抜去し呼吸困難に陥るという突発事故に遭遇した。症例を呈示するとともに,原因とその対策について考察を加えて報告する。
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