文献詳細
原著
正常および喉頭疾患における三次元CT内視法の応用
著者: 讃岐徹治1 兵頭政光1 湯本英二1 安原美文2 越智誉司2
所属機関: 1愛媛大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2愛媛大学医学部放射線科学教室
ページ範囲:P.211 - P.216
文献概要
1989年にらせん走査型CTスキャン法が開発され,連続性の保持されたデータが短時間に得られるようになった。その連続性を活用した三次元立体(以下3D)表示がらせん走査型スキャン可能なCT機種とともに急速に普及してきた。従来,耳鼻咽喉科領域では,この3D表示は骨の立体表示に応用され,特に耳小骨奇形や顔面外傷例の骨折部位診断に有用なことが報告されてきた1)。しかし喉頭への本法の実用的な応用の報告は現在まで見られない。
今回著者らは,空気と喉頭軟部組織の境界面を描出することで喉頭内腔面を立体表示する方法(以下CT内視法と記す)を正常ボランティアと反回神経麻痺,喉頭癌患者などについて試みたので撮像法の概略と喉頭疾患における本法の応用の可能性について報告する。
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