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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科69巻6号

1997年05月発行

特集 外傷と耳鼻咽喉科

III.口腔・咽頭

1.口腔・咽頭の裂傷

著者: 田中廣一1

所属機関: 1信州大学医学部歯科口腔外科

ページ範囲:P.86 - P.91

文献概要

 ■はじめに
 口腔・咽頭の裂傷とは,外界からの力によって顎顔面部に組織の形態的または機能的障害が引き起こされたことによる損傷(injury)をいい,その結果生じた病的状態が創傷(wound)である。つまり創傷とは体表面の皮膚軟部組織の障害を指し,「創」は皮膚の連続性が断たれた開放性のもので,「傷」は連続性が保たれた閉鎖性の状態を意味している。「創」と「傷」の区別は治療上正確に判断すべきであるが,困難なことも多いと指摘されている1)。顎顔面領域の外傷は耳鼻咽喉科,口腔外科,整形外科,形成外科,ときに救急外科などで扱われる場合が多く,分担する分野でその表現や分類を異にしているのが現状である。ここでは損傷(injury)のなかの裂創と裂傷を広義の創傷(wound)の1分類として取り扱うことにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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