文献詳細
原著
下咽頭・頸部食道癌における有茎空腸を用いた食道再建の経験
著者: 片橋立秋1 山田滋2 渡辺一男2 小村健3 竹内洋介3 鈴木晴彦3 嶋田文之3
所属機関: 1仙台・中耳サージセンター 2千葉県がんセンター消化器外科 3千葉県がんセンター頭頸科
ページ範囲:P.458 - P.463
文献概要
近年,下咽頭・頸部食道癌切除後の再建は,微小血管吻合術を用いた前腕皮弁,空腸などの遊離組織移植が主流となっている1,2)。一方,下咽頭・頸部食道癌は腫瘍の下方への直接進展や胸部食道癌の合併などにより食道抜去の適応となることも多い。再建材料として多くは胃管が用いられるが,既に胃切除が行われていたり,胃病変を合併する場合,胃管を用いることができず,再建臓器に苦慮することがある。最近,われわれはそのような症例2例に対して有茎空腸を用いた食道再建を行ったので,その経過,問題点について若干の検討を加えて報告する。
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