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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科69巻9号

1997年08月発行

原著

眼窩尖端に浸潤した後部副鼻腔アスペルギルス症の3例

著者: 兵頭政光1 湯本英二1 有友宏2 稲木匠子2 河野兼久3

所属機関: 1愛媛大学医学部耳鼻咽喉科 2松山赤十字病院耳鼻咽喉科 3愛媛大学医学部脳神経外科

ページ範囲:P.603 - P.607

文献概要

 はじめに
 鼻副鼻腔における真菌症は日常臨床において時に遭遇するが,その予後は一般に良好である。しかし,稀に骨破壊を伴って周囲組織に浸潤し,治療に抵抗して致死的となる例がある1)。われわれはこれまでに,後部副鼻腔より眼窩尖端や頭蓋底に浸潤したアスペルギルス症を3例経験した。そのうち,早期に眼窩内容の摘出を含む病変の徹底した郭清を行った2例は救命し得たが,1例は中大脳動脈領域の広範な梗塞をきたして死亡した。今回,これらの症例の治療経過を報告するとともに,本症の診断と治療について考察を加えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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