文献詳細
原著
血管造影にて血管腫が疑われた副咽頭神経鞘腫
著者: 上田結花里1 将積日出夫1 伏木宏影1 渡辺行雄1 石井陽子2
所属機関: 1富山医科薬科大学耳鼻咽喉科学教室 2富山医科薬科大学病理学教室
ページ範囲:P.31 - P.34
文献概要
副咽頭間隙は,上方は頭蓋底,後方は椎前筋膜,前方は内側翼突筋,側方は耳下腺深葉,下方は舌骨,内側は上咽頭収縮筋に囲まれている。解剖学的にいくつもの神経,血管が複雑にその内部を走行し,腫瘍がある程度大きくならないと発見されにくい場所である。今回われわれは,病理組織学的に海綿状血管腫様変化をきたしたため,術前の塞栓術が必要であった巨大な副咽頭神経鞘腫の1例を経験したので報告する。
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