文献詳細
原著
治療に難渋した術後性下咽頭狭窄の1例
著者: 山里将司1 又吉重光1 真栄田裕行1 楠見彰2
所属機関: 1沖縄県立那覇病院耳鼻咽喉科 2琉球大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.675 - P.678
文献概要
下咽頭や頸部食道の悪性腫瘍手術では,腫瘍も含めた広範な切除および一期的再建は日常的に行われており,良好な予後を得ている。しかし,術後かなりの年月を経た後,新たに下咽頭や頸部食道の瘢痕性狭窄をきたすことも稀ではない。その場合,たいていは保存的治療が効を奏すことが多いが,根治には至らないこともある。
今回われわれは,術後11年目に大胸筋皮弁を用いて瘢痕性下咽頭狭窄部を再建し,良好な結果を得た1例を経験したので,症例の詳細な経過とともに文献的考察を加えて報告する。
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