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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科70巻11号

1998年10月発行

原著

放射線治療が著効した軟部好酸球肉芽腫症例

著者: 秋定健1 折田洋造1 吉弘剛1 河合晃充1 今城吉成2 平塚純一2 広川満良3

所属機関: 1川崎医科大学耳鼻咽喉科学教室 2川崎医科大学放射線治療学教室 3川崎医科大学病理学教室

ページ範囲:P.757 - P.760

文献概要

 はじめに
 軟部好酸球肉芽腫は最初の報告者の名にちなんで木村病と呼ばれ1),耳下腺部や顎下腺部の皮下軟部組織に腫瘤を形成する疾患である。日本人をはじめアジア人に多く,青壮年男子に好発する。慢性に経過する無痛性の皮下腫瘤で,好酸球増多や血清IgEの上昇を伴い,アレルギー疾患の合併が多い2)。これらの臨床所見や病理学的所見からも診断は容易であるが,治療は薬物療法,外科的治療,放射線療法を単独や併用で行うが再発も多いとされている2)。今回われわれは,放射線療法と短期間のステロイド剤の併用が著効した軟部好酸球肉芽腫の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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