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トピックス 頭頸部癌—私の治療方針と成績(その3) 5.声帯癌T3症例の保存的治療
②北海道大学病院の場合
著者: 犬山征夫1 福田諭1 古田康1 本間明宏1 白土博樹2
所属機関: 1北海道大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2北海道大学医学部放射線医学教室
ページ範囲:P.799 - P.804
文献購入ページに移動北海道大学病院耳鼻咽喉科では,放射線科との共同研究として1990年11月から放射線治療とcarboplatin (CBDCA)の同時併用療法を試みている。その主たる目的は,1) stage I,II症例の局所制御率を改善する,2) stage III,IV症例における遠隔成績の改善および臓器・機能の温存率を改善することである。当初,本治療法の対象は声門癌(T1NO)および悪性リンパ腫を除く全例としたが,今回の解析は扁平上皮癌症例のみとした。また除外基準として,PS≧3,白血球数<3,500/cmm,血小板<80,000/cmm,sCr>2.0mg/dl,BUN>30mg/dlとした。
治療法のスケジュールは図1に示す通りである。すなわち照射は2.5Gy/日/f,週4回(月,火,木,金)で10Gy/週,総線量60〜70Gyである。一方,CBDCAは100mg/m2/日iv/30minで照射の1時間前に投与する。総投与量は700mg/m2となる。CBDCA+放射線治療の同時併用例は,原則として(関連病院などで治療を行っている症例の一部は除く)総線量が40Gyに達した場合,毎週火曜日に行っている腫瘍カンファレンスにおいて治療効果を評価し,同時併用を継続するか,手術に移行するかを患者の希望も考慮して検討した。
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