文献詳細
原著
急性感音性難聴を伴ったKlipple-Trenaunay-Weber症候群の1例
著者: 武田靖志1 西崎和則2 赤木博文2 小川晃弘2 増田游2 緒方正敏3 上川康明4
所属機関: 1三原赤十字病院耳鼻咽喉科 2岡山大学医学部耳鼻咽喉科学教室 3三原赤十字病院内科 4三原赤十字病院外科
ページ範囲:P.896 - P.899
文献概要
Klipple-Trenaunay-Weber症候群(以下,KTW症候群と略)は,四肢半側の血管性母斑,軟部組織の肥大,静脈瘤を特徴とする症候群であり,ときにSturge-Weber症候群との合併がみられる1)。本症候群に脳血管病変が併発したとの報告例が散見され,多彩な神経症状の1つとして難聴を生じた報告例2)はあるが,詳細な観察は行われていない。われわれは,難聴を主症状とし,画像診断で血管性病変の関与が疑われたKTW症候群の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する。
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