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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科70巻13号

1998年12月発行

原著

両側性鼻前庭嚢胞の1症例

著者: 浅田貴彦1 川端五十鈴1 長谷川寿雄1 墨一郎1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.911 - P.914

文献概要

 はじめに
 鼻前庭嚢胞は,1891年にBartualが下鼻道前端部に貯留液を含んだ球状に腫脹した嚢胞として記載したのが最初であり,本邦では1920年,久保1)が上顎粘液腺嚢胞として6例の症例を報告したのが初めである。以後,本症の発症原因が研究され,顔面に発症する先天性の嚢胞性疾患の成因からの分類が行われ,その中で本症の分類で位置の検討が行われてきた2,3)。また,臨床統計的研究の報告によると,本症は大部分は一側性であるが,稀に両側性発症の症例もみられる1,4〜9)
 われわれは最近,54歳の女性で両側性に発症した鼻前庭嚢胞の疾患を経験し,手術的に治療し得た。ここに症例の概略とともに,文献を引用しながら若干の考察を行ったので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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