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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科70巻13号

1998年12月発行

原著

甲状腺手術後に発生したと考えられた上皮小体機能亢進症の2例

著者: 山田弘之1 加藤昭彦1 石永一1

所属機関: 1山田赤十字病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.929 - P.933

文献概要

 はじめに
 甲状腺手術,特に癌の手術の際に気管傍リンパ郭清を行う場合,術後の上皮小体機能のために術中の操作において上皮小体を可及的に温存することが求められる。手術操作が一側葉に限局した場合は,非操作側の上皮小体が無傷で温存されるため,術直後はともかく長期にわたって機能に注意を払う機会はそれほど多くない。
 上皮小体機能亢進症は高カルシウム血症による臨床症状があって初めて発見されることが多く,臨床症状が明らかでなく,腎不全などの基礎疾患や家族歴のない高カルシウム血症が発見される機会はそれほど多くはない。
 今回,甲状腺手術後に注意深く血清カルシウム値を追跡した結果,術後長期経過後に上皮小体機能亢進症が発見された2例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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