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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科70巻2号

1998年02月発行

文献概要

原著

鼻閉を主訴とした下垂体マクロプロラクチノーマの1症例

著者: 中林成一郎1 高橋千穂1 鈴木秀明1 上之原広司2 鈴木博義3

所属機関: 1国立仙台病院耳鼻咽喉科 2国立仙台病院脳神経外科 3国立仙台病院病理部

ページ範囲:P.81 - P.84

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 はじめに
 下垂体腺腫は,原発性脳腫瘍の約16%を占める良性腫瘍である。男女比は1:1.27と女性にやや多く,成人に好発し,小児では少ない1)。下垂体腺腫の臨床的診断には,MRIなどの画像診断や末梢血ホルモン値やホルモン負荷試験などの内分泌学的診断が中心となる。特に,MRIの発達に伴う腺腫の局在診断の進歩はめざましく,微小な腫瘍も診断可能となった。しかし,腫瘍が増大し視力障害,視野狭窄をはじめとする局所症状の出現により,はじめて発見される場合もある。
 今回われわれは,鼻閉を主訴として耳鼻咽喉科を受診し,鼻ポリープに酷似した前鼻鏡所見を呈した下垂体マクロプロラクチノーマの1例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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