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文献概要
原著
視力障害を伴わず眼球運動障害を呈した蝶形骨洞嚢胞の1症例
著者: 鈴木政美1 西嶌渡1 竹生田勝次1
所属機関: 1埼玉県立がんセンター耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.187 - P.190
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蝶形骨洞嚢胞はその解剖学的位置から,眼症状を引き起こすことはよく知られている。眼球運動障害も眼症状の1つであるが,その多くは視力障害とともに出現する1)。今回われわれは,眼球運動障害を呈したにもかかわらず,視力低下の自覚を伴わなかった1症例を経験したが,このような臨床像を呈した蝶形骨洞嚢胞の報告はこれまで少ない。そこで,本稿ではその臨床経過および症状の発症機序について,文献的考察を加えて報告する。
蝶形骨洞嚢胞はその解剖学的位置から,眼症状を引き起こすことはよく知られている。眼球運動障害も眼症状の1つであるが,その多くは視力障害とともに出現する1)。今回われわれは,眼球運動障害を呈したにもかかわらず,視力低下の自覚を伴わなかった1症例を経験したが,このような臨床像を呈した蝶形骨洞嚢胞の報告はこれまで少ない。そこで,本稿ではその臨床経過および症状の発症機序について,文献的考察を加えて報告する。
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