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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科70巻5号

1998年04月発行

特集 高齢者の耳鼻咽喉科・頭頸部疾患—治療とリハビリのてびき

2.高齢者の平衡障害

①老人性平衡障害

著者: 田口喜一郎1

所属機関: 1信州大学医学部耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.39 - P.44

文献概要

 はじめに
 老人を何歳からとするか議論の多いところであるが,一応65歳の高齢者を意味するとして,この年代にどのような平衡障害が起こり得るか考えてみたい。
 一般に高齢者は運動機能が低下し,歩行時にわずか数センチの敷居や障害物に躓いたり転倒しやすくなり,転倒による大腿骨骨折のような傷害はその後のQOLに重篤な影響をもたらすことになる。21世紀には,日本人は4人に1人,若い移民により比較的若年者の多いカナダでも21%を65歳以上の高齢者が占めるようになると予測されているので,この年代の人々が健康で豊かな人生を営めるか否かは,世界的に医学の重大な関心事になりつつある。したがって老人性平衡障害に関心をもち,その予防,治療およびリハビリテーションについて研究を進める必要性を強く感じる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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