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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科70巻5号

1998年04月発行

特集 高齢者の耳鼻咽喉科・頭頸部疾患—治療とリハビリのてびき

9.高齢者の薬物療法の一般的注意

③循環器用薬(降圧薬,抗狭心症薬,抗不整脈薬)

著者: 西永正典1 小澤利男1

所属機関: 1東京都老人医療センター内科・循環器科

ページ範囲:P.155 - P.159

文献概要

 I.降圧薬(表1)1)
 近年,高齢者高血圧に対する降圧薬の効果について,欧米の大規模試験の結果が相次いで報告され,その有用性が認められた。すなわち,拡張期高血圧では,脳卒中をはじめとして心・脳血管障害の発生が抑制され,さらに高齢者に多い収縮期高血圧に対しても,降圧薬投与によって心・脳血管障害の発生が抑えられた。このことから,高齢高血圧患者に対しても,若中年患者と同様に降圧薬の使用の意義がある。
 高齢者で第1選択として用いられる降圧薬は,降圧利尿薬,カルシウム拮抗薬,ACE阻害薬,β遮断薬である。どの降圧薬を用いるかは,患者の年齢や合併症の有無などにより決められる。ただし,高齢者では利尿薬やカルシウム拮抗薬は,ACE阻害薬,β遮断薬と比べて降圧効果が若干大きいともいわれる2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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