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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科70巻5号

1998年04月発行

特集 高齢者の耳鼻咽喉科・頭頸部疾患—治療とリハビリのてびき

9.高齢者の薬物療法の一般的注意

⑧高齢者における抗癌剤治療

著者: 関根郁夫1 西條長宏2

所属機関: 1国立がんセンター中央病院内科 2国立がんセンター研究所薬効試験部

ページ範囲:P.179 - P.183

文献概要

 はじめに
 人口の高齢化によって癌患者のうちに占める高齢者の割合は増加しており,これらの患者に対する治療戦略を確立することは,現在の臨床腫瘍学における最も大切な主題の1つである。一般に高齢者では抗癌剤による毒性が強く現れ,治療効果も少ないと考えられている1)。しかし,実際に高齢者で行われた臨床研究で証明されたものは少なく,加齢による生理学的変化と一般成人におけるデータを結びつけて,高齢者の場合を推論していることが多い。また抗癌剤の毒性は,使う抗癌剤の種類と組み合わせ,そして毒性を評価する標的臓器によってそれぞれ異なるものであるために,一般論としては成立せず,1つ1つの項目を慎重に検討しなければならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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